Santana Wind
オーナーはメキシコへ帰った。
だからこの部屋は空いている。
けれど、置いていったのは家具だけではない。
旅先で見つけた景色や空気感、そして暮らし方の断片が、この部屋には今も残されている。
場所は熊本市中央区新町。
市電沿いに建つヴィンテージマンションの10階角部屋。
1階には喫茶店グレコ。かつて長崎書店があった場所の隣だ。
昔から熊本のカルチャーを見守ってきた街角に、この部屋はある。
窓の向こうには金峰山。その麓を新幹線が走る。
玄関を開けて共用廊下へ出れば熊本城。
街の真ん中にありながら、意外なほど遠くまで視線が抜ける。
そして角部屋ならではの心地よさもある。
南と西に窓があり、熊本では一年を通して西から風が吹く日が多い。
窓を開けると、その風が部屋の中を気持ちよく通り抜けていく。
高層階らしい眺望だけではなく、風まで借景にしたような部屋だ。
この部屋をつくったオーナーは10年以上海外で暮らしていた。
海外のアパルトメントやリノベーション住宅に影響を受けながら、
自分自身が本当に住みたい部屋を考えた。
ステンレスのアイランドキッチン。
天井を走るダクト。
造作収納。
鏡張りのクローゼット。
赤い有孔ボード。
Rの壁。
給排水や電気配線までスケルトン状態からやり直し、見えない部分にも手を入れている。
けれど、この部屋の魅力は設備やデザインだけではない。
どこかDIYの匂いが残っていることだ。
完璧に整えられたショールームではなく、住みながら手を加え、使いながら育てていく。
少しラフで、少し無骨で、少し未完成。
だからこそ人の気配が感じられる。
タイトルの由来になったサンタアナの風は、アメリカ西海岸からメキシコ北部にかけて吹く乾いた風。
空気を入れ替え、人の気分まで変えてしまう不思議な風だ。
この部屋にも、そんな風が吹いている気がする。
朝はコーヒーを淹れる。
市電の音を聞く。
窓の向こうの金峰山を眺める。
夜はキッチンに立ち、友人と食事を囲む。
窓辺で猫が昼寝をしていたり、小さな犬が足元をついて歩いたりする景色も、きっとよく似合う。
特別なことは何も起きない。
けれど、この部屋では何気ない日常が少しだけ豊かに見えてくる。
西の窓から吹き抜ける風。
市電の走る音。
金峰山の稜線。
そして、メキシコから持ち帰られたサンタアナの風。
そんな暮らしを楽しめる人に、住んでほしい。
※現在設置されている家具や小物は、そのまま利用可能です。海外のアパルトメントのように、引っ越したその日から完成された空間で暮らすこともできます。室内にはヴィンテージのIKEAチェアをはじめ、オーナーが時間をかけて集めた家具や小物も残されています。どれも単なる備品ではなく、この部屋の景色をつくるために選ばれたものばかり。もちろん不要であれば撤去することもできますが、そのまま受け継ぐことで、この部屋の魅力をより深く楽しめるかもしれません。
※この物件は現在満室です。あんぐら不動産では物件アーカイブとして掲載しています。
所在地:熊本市中央区新町4丁目1
価格:
広さ:41.04㎡
最寄りのスポット:喫茶グレコ
敷金/礼金:敷金1か月礼金1か月(小型犬 猫相談可 飼育する場合礼金1か月プラス)
構造:鉄筋コンクリート造
建築年数:昭和49年築
取引態様:代理
修繕積立金/管理費:
用途地域:
都市計画:
建ぺい率 / 容積率:
情報発信公開日:2026年6月13日
備考(設備など):小型犬 猫 2匹まで飼育相談可(礼金プラス1か月)

























