京町古屋 105年目の選択
壊すのは、たぶん簡単です。
重機を入れて、整地して、あとはマンションの計画を立てるだけ。
立地も広さも、それに向いているのは事実です。
合理的に考えれば、きっとそれが正解。
この家を見たとき、最初に浮かんだのは「古くて、かわいい!」という言葉。
ずっとここに在ってくれたことが、ただただ嬉しくなりました。
場所は熊本市中央区京町。
熊本城を見おろす高台にあり、中心街へも徒歩圏内。
だけど不思議と静かで、時間の流れがゆったりしている場所です。
そこにある、築105年の木造住宅。
文化財として登録され、熊本地震のあとも丁寧に手を入れて守られてきました。
派手に改装されたわけではありません。
暮らしを続けるために、必要な修復が静かに重ねられてきた、そんな家です。
建具や柱、やわらかい光が差し込む縁側、奥行きのある庭。
家の中を歩いていると、ふと、映画のワンシーンのように感じる瞬間があります。
どこか、ジブリに出てきそうな雰囲気。
物語の登場人物になったような、不思議な感覚になります。
敷地は895㎡、およそ271坪。
中心部近くでこの広さは、本当にめずらしいと思います。
駐車場は大体3台分。
広い庭はそのまま残してもいいし、何かに使うのも自由。
可能性がたくさんある土地です。
価格は、億を超えます。
一瞬ひるむ方もいるかもしれません。
でも、土地の広さ、家のたどってきた歴史、そして今も住める状態で残されていること――
それらを考えると、この金額は決して過剰ではないと感じています。
室内には、長い時間をかけて馴染んできた家具や調度品も残されています。
ご希望があれば、それらも一緒に引き継ぐことができます。
この家の空気感を大切にしたい方には、きっとそのままの風景も魅力のひとつです。
住宅として、商いの場として、
あるいはなにか新しい拠点としても。
どう使うかは、もちろん買った人の自由です。
でも、もしできることなら、
この建物をそのまま活かしてくれる方に引き継いでもらえたら。
そう願っています。
分譲や新築で利益を出すことも、きっとできる。
でも、長い時間をかけて守られてきたこの家には、
その手間や工夫ごと、大事にしてくれる人と出会ってほしいと感じます。
“未来への遺産”という言葉は少し大げさかもしれません。
でも、誰かが手を入れ、残してきたものを、
誰かがまた引き継いでいく。
そのつながりが、この場所の価値だと思っています。
もしこの家を見て、何かを感じたなら、
一度、訪ねてみてください。
所在地:熊本市中央区京町1丁目4-47
価格:130,000,000円
広さ:土地(895.52㎡ 約271坪) 建物160.03㎡
最寄りのスポット:熊本市電 上熊本駅 徒歩9分 熊本城・加藤神社徒歩10分
敷金/礼金:
構造:木造
建築年数:築105年 1919年
取引態様:一般媒介
修繕積立金/管理費:
用途地域:第2種住居地域
都市計画:市街化区域
建ぺい率 / 容積率:建ぺい率60 容積率160
情報発信公開日:2025年8月1日
備考(設備など):熊本地震での改修工事は完了済み 南側一部急傾斜地(防止工事は済)約1.8mの高低差あり。 一部未登記の建物有、西側に条例制限があります セットバック要

























